30代のための離婚相談

更新日:2023/07/12
話し合う夫婦

30代の離婚には、他の世代とは異なる特徴があります。

どういった原因で離婚するケースが多いのか、また何に注意が必要なのか、弁護士が法律的な観点も踏まえて解説します。

これから離婚を検討されている30代の方は、ぜひとも参考にしてみてください。

1.30代でよくある離婚原因

30代で離婚に至るご夫婦では、どういった離婚原因が多いのでしょうか?

不倫

スマートフォンを操作する男性の手元

相手が不倫した、または不倫している疑いがあるので離婚したいと希望する方が多くいます。

自分に「配偶者以外に好きな人ができてしまった」ため離婚を望む方もおられます。

価値観の違い

喧嘩をする夫婦

30代になると、婚姻期間も数年~10年程度となり、子どもも生まれてお互いの生活が落ち着いてきます。

すると生活習慣の違いや価値観の違い、子どもの教育方針の違いなどで対立が起こるケースが少なくありません。

日本では、男女ともに「性格の不一致」で離婚するカップルがもっとも多くなっています。

30代の方も、相手との価値観の違いに耐えきれなくなったときに離婚を希望する傾向があります。

共働きなのに家事育児の分担が不公平

たまった洗濯物

日本でも徐々に女性の社会進出が進み、30代のご夫婦では共働き家庭が多数となりつつあります。中には女性の方が高収入、という家庭もあるでしょう。

ところが家事育児に関しては、まだまだ「女性がするもの」という意識が抜け切れていません。

男性側が家事育児に非協力的で、女性が働きながら家事育児もほとんどすべて行うという「ワンオペ育児」状態になると、女性側が離婚を希望しやすい傾向があります。

2.30代が離婚するときに押さえておきたいこと

30代が離婚するときには、以下の4点をしっかり押さえておいてください。

① 親権者

手をつなぐ子ども

30代のご夫婦の場合「未成年の子ども」がいるご家庭が多数です。

離婚時に未成年の子どもがいたら、離婚後の「親権者」を決めなければなりません。親権者は子どもと一緒に暮らして子どもの財産を管理する権限を持ちます。

離婚後の親権は片方の親にしか認められないので、両方の親が親権を希望すると協議離婚できず、トラブルになってしまいます。

親権を獲得するには、育児に積極的に関わり子どもと過ごす時間を増やし、別居時には子どもと決して離れないなどの対応が必要です。当初の段階で間違った対応をしたために親権を取れなくなる方も少なくありません。

母親だからといって必ず親権を獲得できるものでもありません。離婚後の親権を獲得したい方は、お早めに弁護士までご相談ください。

② 養育費

赤ちゃんと計算機

親権者になった場合、子どもが成人するまで相手に養育費を請求できます。

ただ、現実には離婚後に養育費を受け取れていないケースの方が多数となっています。それは、離婚時にきちんと取り決めできていなかったり、約束を書面化していなかったりするからです。

離婚後に親権者になるなら、必ず相手と養育費についてしっかり話し合い、約束をしましょう。その上で養育費の支払いを明記した「離婚公正証書」を作成するようお勧めします。公正証書化しておくと、相手が不払いを起こしたときにすぐに差押えができて、滞納を防ぎやすくなるからです。

方法がわからないときには弁護士に相談して、しっかりと条件を書面で残しましょう。

③ 財産分与

貯金箱と家計

30代でも婚姻期間が10年以上となるケースが少なくありません。婚姻中に積み立てた財産額もそれなりに高額になるでしょう。

婚姻中に形成した預貯金や不動産などの財産は、財産分与の対象になります。有利な条件で財産分与を受けるには、相手による財産隠しを防いで正しく財産評価を行い、交渉をしなければなりません。

自分で対応すると、相手に財産を隠されたままになったり不当に評価を下げられたり分与割合を低くされたりして、不利になる可能性があります。

離婚後の生活を守るためには、弁護士に依頼する必要があるといえるでしょう。

④ 面会交流

手を繋ぐ親子

未成年の子どもがいるご夫婦の場合、離婚後の面会交流も取り決めておくようお勧めします。面会交流とは、親権者にならなかった親が子どもと交流する権利です。

面会交流の合意をしておかないと、離婚後に別居親が強硬に面会を求めてきたり家庭裁判所で調停を申し立てたりして、トラブルになる可能性が高まります。

別居親の立場としては「離婚したら子どもと会わせてもらえなくなった」といった事態になりかねません。

面会交流の方法には特段の法律的ルールがないので、基本的には自由に決めていただいてかまいません。

当事者同士で話し合いがうまくいかないときは、弁護士にご相談ください。

3.30代の離婚は弁護士に相談を

弁護士

以上の様に、離婚前に決めておくべき条件や、各条件を決める上で押さえておきたいポイントが多くあります。

また、当事者同士では感情面で話し合いが進まなかったり、相手が離婚に応じてくれないなど、思う通りに進まない場面もたくさん出てきます。

そんな時、弁護士に適切な条件を相談したり、間に弁護士を入れて自分の代わりに交渉してもらうことで驚くほどスムーズに離婚できる事例は珍しくありません。

当事務所では30代の離婚案件も数多く解決してきた実績がございます。

後悔のない離婚を実現するため、まずは一度ご相談いただけますと幸いです。

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